第1回に、俺はこう書いた。
体が資本の仕事なので、働けるのは正直65歳が限界だと思っている。だから前から本気で考えていた。働きに行かずに生活できるようにならないか。絶対に勝てるロジックがあるはずだ、と。
あれから、逆張り、順張り、YouTubeの公開手法を2つ、アービトラージ、そしてキャリーと、思いつく限り確かめてきた。
最終回は、あの願いに戻る。
まず、結論から書く
FXでは、仕事は辞められない。
一番マシだったキャリーで、年に4%くらいである。仮に月15万円を相場から得ようと思ったら、元手が4,000万円以上要る。そんなものは無い。持っていたら、そもそもこんな検証はしていない。
つまり第1回の願いは、叶わなかった。
なんでやねん。半年かけて何をしとってん、と自分でも思う。
だが、失ったものもゼロだった
もう一つ、正直に書いておく。
この半年、俺は一円も溶かしていない。
もし検証を覚えずにやっていたら、どうなっていたか。第4回で見つけた「ユーロドル+219pips」を信じて、金を入れていたはずだ。あれは第6回で幻だと判明した。信じたまま突っ込んでいたら、負けながら「なんでや、バックテストでは勝てたのに」と首をひねっていた。
そこから商材に手を出していたかもしれない。「月利20%」と書いてあるやつだ。番外編で確かめたら、あれは勝率68.7%を要求する綱渡りだった。
**世の中の大半の人は、この確認を身銭で払う。**俺は机の上で済ませた。それが今回、一番デカい成果だと思っている。
見つかったもの
聖杯は無かった。だが、手ぶらでもなかった。
| 確かめたもの | 結果 |
|---|---|
| Wボトム+RSI(逆張り) | エッジ無し |
| トレンドフォロー(順張り) | コストゼロでもマイナス |
| YouTube手法A(1分足スキャル) | 設計に無理あり |
| YouTube手法B(ピンバー) | 相場次第 |
| アービトラージ | 個人には閉ざされている |
| キャリー(金利差) | 実在した。ただし業者を選ぶこと |
6つ確かめて、1つ残った。
これは大した打率ではない。だが**「一つも無い」とは違う。**そこが俺には大事だった。魔法は無かったが、構造はあった。
読者に渡せるもの
この連載を通して、俺が手に入れた一番の道具はこれである。

この4つをやれば、どんな手法でも自分で白黒つけられる。
俺は最初、これを「面倒な作業」だと思っていた。今は違う。これは面倒な作業ではなく、悩まなくて済む方法だ。
以前の俺は、動画を見るたびに「これは本物か?」と悩んでいた。今は悩まない。ルールを書き出して、数字にして、合格ラインを決めて、回す。悩んでいた時間が、作業に変わった。
聖杯は誰にも渡せない。だが**聖杯かどうかを見分ける物差しなら、渡せる。**この連載で渡せるものがあるとしたら、これだけだと思う。
それで、65歳はどうすんねん
ここは正直に書く。まだ解決していない。
だが、分かったことがある。「FXで一発逆転」という道は、少なくとも俺の環境では無いということだ。これが分からないまま、65歳まで金と時間を溶かし続ける道もあった。そっちに行かずに済んだのは、収穫のうちに入ると思っている。
そして、こうも思う。
半年前の俺は「勝てるロジックを見つけること」しか考えていなかった。今は、**確かめる技術が手元にある。これはFXだけの道具ではない。世の中の「絶対儲かる」「必ず痩せる」「誰でもできる」に対して、同じ問いを立てられる。「ほな、確かめたろやないか」**と。
60過ぎて新しい道具が一つ増えた。悪い話ではない。
連載は終わるが、検証は終わらない
というわけで、この連載はここで一区切りとする。
だがやめるわけではない。
- キャリーを、まずデモ口座で動かして、机上の計算と実際がどれだけ違うかを見る
- ゴールドや株価指数を扱える環境なら、沈んだトレンドフォローがどうなるかを確かめる
- また面白そうな手法を見つけたら、あの4ステップにかける
まだ現在進行形である。聖杯はあらへんが、確かめることはできる。それが分かっただけでも、始めた甲斐はあった。
半年、ここまで読んでくれた人がおったら、ほんまにありがとうございました。
続きは、また不定期に書きます。
ではまた。
【おことわり】この連載は個人の検証記録であり、投資助言ではありません。記事中の数字はすべてバックテスト(過去データによる模擬計算)の結果であり、実際の運用成績とは異なります。FXは元本を失うリスクのある取引です。

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