EURUSDだけ勝っている — 「見つけたかもしれん」

自動売買 検証記

前回、俺のBotはUSDJPY(ドル円)の過去2年でほぼトントンまで来た。となると次に考えることは一つ。他の通貨ならどうなんだ?

クロちゃんに頼んで、同じBotを3つの通貨ペアで一斉にテストしてもらった。ドル円、ユーロドル、ポンド円である。本当はゴールドもやりたかったが、俺の口座では扱っていなかったので保留になった。

検証の仕様

Botのルール:前回と完全に同じ(Wボトム判定の許容差0.5%、RSI30/70、4時間足の移動平均50によるトレンド判定、ネックラインの終値上抜けを25本以内に確認)
対象:USDJPY / EURUSD / GBPJPY の1時間足
期間:直近2年
コスト:スプレッド1.5pips(往復)
1pipsの大きさ:各通貨ペアの最小単位から自動で計算(ドル円なら1銭、ユーロドルなら0.0001ドル)
ポジション:同時に1つだけ

通貨ペアごとに設定を変えたりはしていない。全く同じBotを、3つの相場にそのままぶつけただけである。

結果発表

通貨ペア取引数勝率損益(2年)最大の落ち込み
ドル円34回44.1%-3.1pips380.8pips
ユーロドル24回54.2%+219.4pips173.4pips
ポンド円20回25.0%-599.4pips700.7pips

……見てほしい、真ん中の行を。

ユーロドル、プラス219pips。勝率54%。

勝っている。俺のBotが、勝っている。2年間ずっと勝ち越しである。しかも一番調子の悪いときの落ち込み(ドローダウンというらしい)も小さい。優等生だ。

その晩は風呂で鼻歌が出た。頭の中で計算もした。ロットを上げたら月にいくらになるか、とか。65歳で仕事を辞める夢が、急に輪郭を持ち始めた。ついに見つけたかもしれん!

だが、相棒は冷静だった

翌日、クロちゃんに「ユーロドルで本番いこか」と言ったら、こう返ってきた。

「その+219pipsを信用する前に、確認しないといけないことがあります」

クロちゃんの言い分はこうだ。俺たちはこの2年間のデータを見ながら、条件を何度も直してきた。底の揃い方、トレンドの向き、メーターの基準、ネックライン。つまり「この2年間で一番良く見える設定」を、答えを見ながら磨き上げてきたことになる。

3つの通貨で試して、1つだけ勝っていた。それは「本物の勝ちパターンを見つけた」のかもしれないし、「3回コインを投げたら1回表が出た」だけかもしれない。この2つは、今の見方では区別がつかない、と。

なんでやねん。勝ってるのに褒めてくれないのか。……と思ったが、よく考えたら、ハッキリものを言わない奴が一番嫌いなのは俺だった。ハッキリ言ってくれるAIを相棒に選んだのは俺だ。聞こうやないか。

「ほな、どうやって区別すんねん?」

未来を知らない自分を作って、試験を受けさせます

次回、その方法の話。俺はこの検証で、FXより大事なことを教わることになる。

ではまた。


【おことわり】この連載は個人の検証記録であり、投資助言ではありません。記事中の数字は2026年7月時点のバックテスト(過去データによる模擬計算)の結果であり、実際の運用成績とは異なります。FXは元本を失うリスクのある取引です。

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