ウォークフォワード検証の結果が出た。6年分のデータで、8回の「抜き打ち試験」。結論から書く。
表の左は「答えを見ながら解いた成績」(6年間ずっと同じ設定で回した場合)。右は「答えを見ていない期間だけを集めた成績」である。同じBot、同じ6年、違うのは測り方だけだ。
| 通貨ペア | 答えを見たテスト | 抜き打ち試験(未来を知らない) |
|---|---|---|
| ドル円 | 96回 / -638.7pips | 32回 / +43.6pips |
| ユーロドル | 87回 / +564.7pips | 72回 / -77.5pips |
| ポンド円 | 60回 / -1,350.3pips | 41回 / -523.1pips |
ユーロドル。答えを見ながらのテストでは6年で+564pips勝っていた。ところが「未来を知らない自分」に試験を受けさせたら、マイナス77.5pips。
つまり、あの+219pipsは過去問の丸暗記だった。俺のBotは、過去のユーロドルのチャートに詳しくなっていただけで、未来のユーロドルで勝つ力は持っていなかったのである。
ダメ押しの証拠もあった
もう一つ、クロちゃんが見せてくれた数字が痛かった。8回の試験のたびに「その期間で一番良かった条件」を調べると、毎回コロコロ変わっていたのだ。売られすぎメーターの基準が25の期間もあれば35の期間もある。本物の勝ちパターンというのは、時期が変わっても同じ条件で勝てるはずだ。条件が毎回変わるということは、「その期間のクセに合わせているだけ」の証拠らしい。
ドル円の+43.6pipsも、喜べる数字ではないという。4年分の試験で32回しか取引していないので、これは誤差の範囲。コインを32回投げた結果と区別がつかない、と。
なんでやねん!……と言いたいところだが、今回ばかりはツッコむ相手がいない。答えを見ながら問題を解いていたのは、俺なのだ。
正直、へこんだ。でも
その晩は焼酎を飲みながら考えた。風呂で鼻歌を歌っていた数日前の自分が、ちょっと恥ずかしかった。
だが、冷静になって気づいたことがある。
もし俺がこの検証をやらずに、+219pipsを信じて本物の金を入れていたら?答えは決まっている。未来のユーロドルで-77.5pipsを、身銭を切って体験していたのだ。それも「なんで負けるんや、バックテストでは勝ってたのに」と首をひねりながら、ズルズルと。
世の中の「バックテストで勝率○○%!」という商材やブログ記事を見る目も、この日を境に完全に変わった。バックテストで勝てる作戦を作るのは簡単だ。未来で勝てる作戦とは、別ものなのだ。 これを数千円の商材ではなく、タダで、身銭を切らずに学べた。そう思えば安いものである。
しかし、そうなると次の疑問が湧いてくる。個人がこの調子なら、世界で本当に勝ち続けている連中は、いったい何をやっているんだ?
次回、クロちゃんにそれを聞いてみた話。目から鱗が何枚も落ちる回になる。
ではまた。
【おことわり】この連載は個人の検証記録であり、投資助言ではありません。記事中の数字は2026年7月時点のバックテスト(過去データによる模擬計算)の結果であり、実際の運用成績とは異なります。FXは元本を失うリスクのある取引です。


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